生地を買ってきたら、いきなり裁断…というわけにはいかないんです。
ここでは服の制作に取り掛かる前に、やっておく下準備についてお話しします。
1)水通し
新しい生地というのは、水に浸かると縮んでしまいます。
なので、そのまま裁断、縫製すると、一度洗濯したら縮んで着られなくなっちゃうことも多々あります。
その対策として「最初から縮めておく」ことを「水通し」と言います。
ちゃんとしたやり方は、一晩お風呂や洗濯機にそっと浸けて、脱水しないまま干すんだそうです。
「一晩」浸ける理由は、繊維の芯まで水に浸かった方がよく縮むので、その後の縮みが少ないということだそうです。
それから「脱水しないまま干す」理由は、水の重みでシワが取れ、縦横の糸もねじれが少ない状態で干せるということのようです。
でもこれ、普通のご家庭ではあんまりやりたくないですよね。
我が家ではいつも洗濯機になにかしら突っ込んであるので、わざわざ出して水を張って生地だけ浸けるのも面倒です。
それから脱水しないびしょびしょのまま干すなんて、よほど広いお庭のお家ではできるかもしれませんが、我が家のようにマンション住まいだと、手すりに干したら下の人から怒られたり…なんてこともありそうです。
ですから私は洗濯ネットに入れて、他のものと一緒に洗濯機に入れて洗ってしまいます。(正しい方法ではありませんが、これで困ったことが無いので良しとしています)
そして、縦横の糸ができるだけまっすぐになるようにして干します。
2)地直し
「地直し」というのは、生地の縦糸と横糸が直角に、まっすぐになるように調えることです。
これが歪んでいると、完成したときにシルエットが美しくなかったりします。
「地直し」のやり方は、「水通し」したものを生乾きの状態で取り込んで、アイロンで縦横の糸が直角に、まっすぐになるように調えます。
この時もあまり大きな生地はアイロンがけが大変なので、私は二つ折りにしてかけやったりします。
あ、これはおそらく洋裁の先生の間では「邪道」なので、ここだけの話にしといてください(笑)
横糸を一本引きぬいて、縦糸がその線に直角になるようにすれば完璧です。
実際は、引き抜くのが大変な生地が多いので、その辺私は「テキトー」です。
大きな生地の「直角」をとるのはなかなか大変ですが、畳の角などを使うと便利です。
それにしても、めんどくさいですね~
はい、でも「めんどくささ」も楽しみの一つ。
折角の「暇つぶし」ですから、この工程も気長に楽しくやってみましょう。
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